fremde Erinnerungen

電子音楽と映像

(2000/01)
16 min
映像:山川冬樹
出演:張春祥
台本・演出:Peter Gahn
Format: Mini-DV (NTSC/PAL), DVD (NTSC/PAL)
Edition Juliane Klein

演奏

  • 世界初演: Contemporary Art Space Osaka, 2002
  • ドイツ初演: Gloria Halle Düsseldorf 2006

Szenenbild aus "fremde Erinnerungen" mit 張春祥
© F. Yamakawa/P.Gahn 2001

プログラムノート

「見知らぬ記憶」

ハンガリーのメニヘルト・レンジェルが1917年に作った「中国の不思議の役人」というパントマイムを元にして、京劇(三人の役者、打楽器、鼓弓)と電子音楽の「宦官」という作品の音楽を頼まれた。 その芝居の作品の音楽を集めて、電子音楽だけの抽象的なヴァージョンになったものは「見知らぬ思い出」である。

ゆっくり扉に近づいて、開けると突然不思議な世界が見えてくる。あの世界には外から入って来た京劇の打楽器の要素が回っていて、その影響ではすべての周りも響かせる。耳を澄ますと昔に入って来たそうなオーケストラの音色(べラ・バートクの「中国の不思議の役人」から)の断片も浮かんでいくことが聞こえる。聴きながら段々あの世界に入り込む。爆発的の全部がちょっと鳴り止んで、自分の世界から剥がした、立った一人の京劇の歌が現れる。これらの京劇の要素は一回だけ元の形で現れて、その後、元々の状態から離れて行って、新しい世界と溶け合い始める。京劇に対する距離は段々大きくなっていて、回りに影響を当たって、自分の立場も時間の流れで大分変わると入っている世界の姿はずっと変わっていく。
要素のパースペクティヴの変化はこの作品の話を伝える。
(Peter Gahn)